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◎Ultraはウシトラのモジリ◎       


by うるとら

佐太神在祭の伝承

佐太神社御由緒略記より

 (前略) 十一月二十日より二十五日までは神在祭である。これは十月を一般に神無月というが、出雲国だけは神在月と称している。現在十一月の祭礼は旧暦十月を陰暦に改めたものである。社伝によると、正中殿の御祭神は伊弉冉尊の神去りました旧暦十月に八百萬の神々が当社に参集されるので、幟も立てず、神楽もあげぬ厳粛な物忌みがなされるところからお忌祭とも云う。この祭には神迎え神事、注連口(シメクチ)神事、神等去出(カラサデ)神事、船出神事、止神(シワカミ)送り神事、柴刺神事、宿借神事等があるので、古来当社を「神在の社」とも云っている。またこの祭に必ず龍蛇の出現ということがある。佐太の龍蛇といえば広く人口に膾灸した奇瑞であって、火難、水難を始め一切の災厄を除去し、農作、商売、魚漁、の福祉(サチ)を守護する霊物として信仰されている。これが年毎時を変えず神在の浜すなわち佐陀の浦辺に現れ、当社に納められる。
古歌に
  出雲なる 神在月のしるしとて 龍蛇の上る 江積津の浜



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-以下は、 『神去来』石塚 尊俊著より抜粋-



延宝六年(一六七八)刊行
僧の恵空 『徒然草参考』

ある神書を見侍りしに、出雲国秋鹿郡佐陀神社に神在祭といふ事あり。是をいかにといふに、社説にいはく、伊弉冊(冉)尊の功すでに成就してのち、神去り給ひぬ。御子素戔鳥命いとけなくおはしましければ、妣を喪し、給ふ事をふかくかなしび給ひて、此の地に来たり給へりしが、ここにおいて簸川之上に人を害する蛇ありときこしめして、かちよりゆきてこれを制す。それよりこのかた、星霜ひさしくへだたるといえども、毎歳の十月当社と御崎と、錦紋子蛇海上にうかび来たりて其のしるしをうしなはず。ことに伊弉冊尊はもろもろの神の尊妃なりしかば、当月一切の神祇ここにあつまりて孝行の義を存するなり。其の神の集し給ふをもちて神在の名ありといへり。
この故に其の余の国には妣の月を神無月と申す也。



『神道名目類聚抄』匹田以西
「加羅佐手神事」

出雲国秋鹿郡佐陀社にあり。十月に神事あり。社家伝来に云、当社は伊弉諾・伊弉冉二神の鎮座なり。是諸神の大祖の神にまします。十月は陰伊弉冉尊崩ますつきなれば、諸神此社に会集給。是故に当所に於いて当月を神在月と云。此神事に種々神異あり。就中十一日より十五日の間に、海上より子蛇一疋白浪に乗て浜辺に寄来る。是海神より佐陀社に献上物なりと云。其大さ一尺ばかり、金を以彩色が如く、其美麗なり。是を龍虵と云。神官等潔斎して、浜に出て其来るを待て、海藻を以手に受。龍虵来て其藻の上に曲居。則神前に備進。往古より今に至りて例年絶ず。誠に神異の事なり。是を加羅佐手の神事と云。

「一説に素戔嗚尊簸之川にて八岐大虵を退治し給し由意を後世に示の義と云」と記し、
また「素戔嗚尊大虵を断たまふ剣を、一には韓鋤之剣と云。加羅佐手とは其転語にや」と付記している。

と一般にいう「神等去出神事」のことを、 「加羅佐手神事」 と表記










〝からさで〝のことは、韓鋤 ?


神が去って出るの意にあらず。〝からさで〝とは、韓鋤のことをいう。

また、加羅佐手とは、加羅の左の手の意のことではないのか?



神等去出 からさで

神が去っていくっていうのは、
イザナミが死んで黄泉大神となられたことによるものではないのか。
そこにスサノオがやってきて、スサノオも黄泉の国に住むこととなった。
素戔鳥命 「鳴る」の口をとったら、スサナルはスサ鳥になっている・・・


佐太神在祭の伝承_f0004379_1357842.jpg伊勢の猿田彦神社では、猿の字の口を抜いて、
猿田彦大神としていた。 (←表記できません   こちら→)  

獣でない、猿だといっていた。

猿の「さる」って「去る」?


最近の見解ではもう、猿田彦も佐太大神も同一とされていると聞いた。
(猿田彦神社)

忌みは喪のことだろう。カクリヨの大神
大国主も同じ。




剣の行方

『十握剣』、八股大蛇の退治後には『天羽々斬(あめのはばきり)』 
〝天のハハ斬り〝 と呼ばれるようになった。


素戔嗚尊が、『十握剣』で八股大蛇を倒しバラバラにした時に尻尾から出てきたのが、

 『天叢雲剣あめのむらくものつるぎ)』 = 別名『天之尾羽張(あめのおおばり)』 
                                  天のおわり

倭姫は『天叢雲剣』をタケルに授け、
ヤマトタケルが遠征の相模の地で敵から火攻めの折に、
『天叢雲剣』で草を薙倒したところから、『草薙の剣』になったという。





加羅佐手とは、加羅の左の手の意ではないのか?

大うす命は、左利きで、愛知の 「猿投神社」 では、左利きの鎌が奉納されている。
このあたり周辺には、他にも左鎌の奉納がある神社がいくつかあるということをよく見聞する。

〔左が天武を表し、右が天智を表すという説がある。(小林恵子説)〕
天武が死んだ時、草薙の剣の祟りであるといわれている。





剣は、蛇

蛇は豊穣、生殖の象徴。

剣にも似た意味がある。

天日矛(播磨)
〝天の沼矛〝


佐太の大神は加賀の潜戸で、金の弓矢である太陽の光である男根がつきさすことによってお生まれになられた。
であるなら、太陽も男根。丹塗矢も男根。丹塗矢に化けた、大物主は太陽神。太陽神である生殖の神はサルタヒコ大神である。
by ultramal | 2006-06-27 13:38 | ノート